Publication date: 16 May 2024
国内ハイパースケールデータセンター需要の長期トレンド分析結果を発表
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Japan, 2024年5月16日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内ハイパースケールデータセンター(DC)の需要量に関する分析結果を発表しました。これによると2045年末時点におけるハイパースケールDCの需要量は、2023年における国内キャパシティの約4倍に達する可能性があることがわかりました。
ハイパースケールDCとは、AWS、グーグル、マイクロソフトなどのメガクラウドサービス事業者が、クラウドサービスを提供するために利用する巨大なデータセンター(DC)のことです。国内では、千葉県印西市などで複数の巨大設備の増設が進められていますが、これはクラウドサービス事業が急成長していることによるものです。これに加えて、AI機能をクラウドサービスで利用することが拡大しており、AIサーバーをハイパースケールDC内に配備する例が増えています。結果として、ハイパースケールDCに対する需要は増加しており、これに対応するためにDC事業者や不動産事業者が、建物と設備を建設して必要なDCキャパシティの供給量を増加させています。
ハイパースケールDCを1棟建設するには数百億円程度の資金が必要となるうえに、土地の調達から建物の竣工まで5年程度かかります。このため、ハイパースケールDCを供給するDC事業者や不動産事業者が事業戦略を策定するためには、10年以上の長期的な需要トレンドを見極める必要があります。今回のIDCの分析では、こうした長期トレンドを分析するために、これまでの国内でのハイパースケールDCの需給トレンドを基に、今後約20年の需要トレンドを分析しています。これによると、2045年にはハイパースケールDCの需要量は、2023年末時点のキャパシティの約4倍に達する可能性があることがわかりました。
ただし、2023年から2045年までの約20年という長い時間の間には、ITには予測できないような様々な技術変革やビジネスモデルの変化が生まれる可能性があります。今回の分析には、こうした変化を反映していないことに注意が必要です。IDC Japan株式会社 Software & Services リサーチマネージャーの伊藤 未明 は「長期トレンドの予測には、無視しえない程度の上振れリスクや下振れリスクが存在することに注意すべきである」と指摘しています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「2024 年 国内ハイパースケールデータセンターの需給動向 」にその詳細が報告されています。ハイパースケールDCの需要量について、2028年までの予測と、2045年までの長期トレンドを分析しています。また、2028年までの期間については、供給予測との比較による需給バランスを分析しています。
(本レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)
<参考資料>
国内ハイパースケールデータセンター需要の長期トレンド: 2023年、2045年