Publication date: 04 Apr 2024
国内ITサービス市場予測を発表 ~2023年は前年比6.0%増と2010年以降初の5%超え成長に~
Contact
For more information, contact:- jp-Press Japan Email: jp-press@idcjapan.co.jp Phone number: +81-3-6897-3812
Japan, 2024年4月4日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内ITサービス市場予測を発表しました。これによると、2023年の国内ITサービス市場は、前年比6.0%増で6兆4,608億円となりました。同市場が5%を超える成長を遂げたのは、2010年以降では初めてです。
2023年の国内ITサービス市場は、国内企業のデジタルビジネス化に向けたマイグレーション/モダナイゼーション、およびデジタルイノベーションの実装に向けた需要がいずれも活発であったことから、好調に推移しました。このうち、ITコンサルティングやSI(システムインテグレーション)などを含むプロジェクトベース市場はとくに好調であり、大企業による大型プロジェクトの実装フェーズへの移行、クラウド移行やモダナイゼーションといった案件が貢献しました。
産業分野別では政府/公共が、中央官庁の既存システム更新やデジタルガバメントの推進に向けた大型案件によって伸長した他、製造では基幹系システムの刷新やクラウド移行、流通では顧客エクスペリエンス(CX)最適化や大手卸売業のデジタルビジネス強化に向けたシステム、金融では大手金融機関の基幹システムの刷新などが、ITサービス支出を牽引しました。
2024年以降の同市場は、全体として好調を継続し、2023年~2028年の年間平均成長率(CAGR: Compound Annual Growth Rate) 4.8%で拡大し、2028年には8兆1,495億円になるとIDCは予測しています。国内企業のデジタルビジネス化に向けた投資が、既存システムのモダナイゼーション、あるいはデジタルイノベーションの創出に向けたシステムの両領域で需要が活発化していることが共通の背景です。こうした変革期の需要によって、プロジェクトベース市場がより高い成長を遂げるとみています。一方、こうしたサービスを提供する人材の不足、モダナイゼーション案件における受注時採算の想定の困難さなどが市場成長を抑制します。産業分野別では、すべての産業分野でプラス成長を継続すると予測しています。
2028年までの国内ITサービス市場は、既存システムのクラウドへの単純移行からアプリケーション領域のモダナイゼーション、顧客企業全体のデジタルビジネス化、基幹ITとデジタルイノベーションプラットフォームの統合へと徐々にその成長エリアを移しつつ全体として好調に拡大するとIDCではみています。「国内企業は全社的なデジタルビジネス化に向け、既存システムのモダナイゼーションと、デジタルイノベーションを創出する新規システムへの投資を拡大している。一方で、従来型ITへの支出は減少が続く。ITサービスベンダーは、需要増への対応に追われるだけでなくこうした市場変化に適応した能動的な事業ポートフォリオの転換を進める必要がある」とIDC Japan 株式会社 Software & Servicesのグループマネージャーである植村 卓弥 は述べています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内 IT サービス市場 産業分野別予測、 2024 年~ 2028 年 」にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内ITサービス市場を12の市場セグメント、および、ユーザ企業の産業分野別(18産業)に分類し、2028年までの市場規模予測を行っています。
(本レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)
<参考資料>
国内ITサービス市場 支出額予測: 2023年~2028年