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Publication date: 03 Jun 2024

国内クラウド市場予測を発表

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Japan, 2024年6月3日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内クラウド市場予測を発表しました。これによると2023年の国内クラウド市場は、前年比29.6%増の7兆8,250億円(売上額ベース)となりました。また、2023年~2028年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は16.3%で推移し、2028年の市場規模は2023年比2.1倍の16兆6,285億円になるとIDCは予測しています。

2023年の国内クラウド市場は、「製品/サービスの単価上昇(為替変動による値上げの影響を含む)」「ハードウェア製品の供給不足からの回復」「クラウドマイグレーションの拡大」によって大きく成長した2022年(前年比成長率38.7%)と比較すると成長率が大幅に低下したものの、順調に推移しました。現在、クラウドマイグレーションは新しい局面を迎えています。これまでのクラウドマイグレーションは、Webシステムや情報系システム、パッケージアプリケーションを活用した基幹系システムからの移行が多く、クラウドマイグレーションの実行を体系化しやすいシステム領域が主な対象でした。2023年に入ると、カスタムアプリケーション開発した基幹系システムへの拡大が顕著に見られるようになりました。

国内では、経済産業省が2018年に『デジタルトランスフォーメーション(DX)レポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』を公開して以降、企業のDXに対する関心が高まっています。一方、ビジョンやリーダーシップの欠如、組織の壁、デジタル人材の不足などの多様な課題があり、全体としては停滞感も見られました。しかし、2020年以降の「新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大」や「SDGs/ESG/サステナビリティの理解と対応」「パーパス、マテリアリティを重要視した経営方針の策定」などによって、企業のデジタルビジネスへのシフトは加速しています。また、現在、高い関心を集めるGenerative AI(生成AI)は、その機能性だけではなく、データやビジネスプロセスの整備を促すことから、企業のデジタルビジネスに対する取り組みを促進します。

今後の国内クラウド市場は、「カスタムアプリケーション開発した基幹系システムのクラウドマイグレーション」「DX/データ駆動型ビジネス」が成長を牽引します。また、Generative AI(生成AI)の普及は、インフラストラクチャに対する投資を拡大すると共に、製品/サービス単価の上昇が見込まれ、DX/データ駆動型ビジネスの成長を加速するものとなっています。一方、企業がDX/データ駆動型ビジネスを推進する上で、組織/文化の壁、デジタル人材の不足など、多様な課題が残っています。「ベンダーは、内製化支援サービスといった技術的な内容だけではなく、デジタルビジネスを促進するユースケースの提示と共に、同ユースケースに合致した業務変革、組織変革の支援の強化を行うべきである」と、IDC Japan株式会社 Software & Servicesのリサーチディレクターである松本 聡 は述べています。

今回の発表はIDCが発行したレポート「国内クラウド市場予測、 2024 年~ 2028 年 」にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内クラウド市場の概況や動向を分析し、配備モデル/セグメント別および用途別に2024年~2028年までの市場予測をまとめています。

(本レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)



<参考資料>

国内クラウド市場予測、2023年~2028年



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