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Publication date: 07 Oct 2024

国内プライベートクラウド市場予測を発表

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Japan, 2024年10月7日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内プライベートクラウド市場予測を発表しました。これによると2023年の国内プライベートクラウド市場は、前年比27.3%増の2兆533億円(支出額ベース)となりました。また、同市場の2023年~2028年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は15.4%で推移し、2028年の市場規模は2023年比約2倍の4兆2,126億円になるとIDCは予測しています。

2023年の国内プライベートクラウド市場では、従来型ITで構築された既存システムのクラウド環境への移行(クラウドマイグレーション)が拡大しました。また、プライベートクラウド環境の更新需要も顕在化しており、成長を下支えしました。

2024年以降の国内プライベートクラウド市場は、クラウドマイグレーションとデジタルトランスフォーメーション(DX)/データ駆動型ビジネスとしての導入/利用が両輪となり、高い成長を継続します。また、製品/サービスの単価の上昇傾向が継続しており、同市場の成長を底上げしています。

国内市場では、過去資産(ソフトウェア、ITスキル)の継承性、運用管理性、専用環境といった特徴が評価されプライベートクラウドの導入が進んできました。一方、パブリッククラウドは、拡張性や先駆的な機能性に高い関心が集まっています。このような中、プライベートクラウドにおいても、過去資産の継承性ではなく、最新のテクノロジーを任意の場所で稼働させる環境(配備モデル)の一つとしての認識が高まっています。特に、Generative AI(生成AI)の発展がその意識を高めています。今後、Generative AIは機密情報を扱うようになり、低遅延に対する要望からも、プライベートクラウドでの稼働が増加する見込みです。このことは、概念が先行してきたソブリンクラウドにも大きな影響を与えます。ソブリンクラウドは、デジタル主権への対応だけではなく、新しいテクノロジーへの活用が重要になると共に、ハイブリッドクラウドとして発展していきます。なお、Generative AI(特に推論)の稼働環境として、エッジコンピューティングの発展も著しく、ワークロードや用途によってプライベートクラウドやエッジコンピューティングが利用されるようになるとIDCはみています。

プライベートクラウドは、IT環境の効率化を目的として導入が進められてきました。一方、サイロ型の導入に留まることが多く、クラウドネイティブやAIといった先駆的なテクノロジーの導入もパブリッククラウドと比較すると遅れが見られます。一方、企業はデジタルビジネスに注力し始めており、プライベートクラウドは先駆的なテクノロジーをサポートする環境へと、大きく変化を始めています。「ベンダーは、Generative AIといった先駆的なテクノロジーに対応すると共に、デジタル主権を実現するソブリンクラウドを整備して、プライベートクラウドの新しい価値を提示する必要がある」と、IDC Japan株式会社 Software & Servicesのリサーチディレクターである松本 聡 は述べています。

今回の発表はIDCが発行したレポート「国内プライベートクラウド市場予測、 2024 年~ 2028 年 」にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内プライベートクラウド市場の概況や動向を分析し、セグメント別に2024年~2028年までの市場予測をまとめています。

レポートの詳細についてはIDC Japan(報道関係者様左記以外の皆様 )へお問い合わせください。



<参考資料>

国内プライベートクラウド市場予測、2023年~2028年



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